元気な高齢者社会参加支援モデル事業

シニアの生きがいづくり・出番の応援

団塊の世代が定年退職を迎える中、地域社会では「新たな担い手」として自由な時間と知識や経験を有している元気な高齢者に期待が寄せられています。
また、高齢者自身も経験を生かすことで、第二のステージとして自分の生きがいづくりに繋げていくことができます。
このような期待に応えようと当法人では、高齢者が地域活動に踏み出せるよう 応援する事業を平成25年、26年、27年の3年間実施しました。

26、27年度の開催内容

平成26、27年の元気な高齢者社会参加支援モデル事業は滝沢市、一関市、九戸村で開催しました。

九戸村での開催

シニアわくわくサロン
1、講話「九戸の良さ、お年寄りの力を活かそう」    講師:NPO法人いわての保健福祉支援研究会 理事長 冨手正義
2、講話「久慈地域での活動」 
  講師:久慈地域在宅保健活動者連絡会 会長 佐々木容子氏
3、講話「高齢者の健康増進活動について」 
  講師:岩手大学保健管理センター所長 立身政信氏
4、滝沢市シニアわくわくワークショップ参加者との交流会
5、実践講座
  講師:二戸市いきいき運動サポーターの会 会長 齋藤正衛 氏
6、演題:「高齢者とまちづくり」
  講師:岩手県立大学総合政策学部 教授 倉原宗孝 氏
  調査報告「九戸村高齢者意識調査から」
  いわての保健福祉支援研究会 理事長 冨手正義

滝沢市での開催

1、演題:「シニアの力を活かそう!」
  講師:NPO法人シニアパワーいわて 理事長 八島征二氏
2、実践講座
  講師:盛岡なでしこ 会長佐々木典子 氏
3、実践講座
  講師:二戸市いきいき運動サポーターの会 会長 齋藤正衛 氏
その他、ワークショップを開催
 コーディネーター 岩手県立大学総合政策学部教授 倉原宗孝氏

一関市

ワークショップを開催(計5)
活動報告を交え、高齢者の社会参加について意見交換
 コーディネーター 岩手県立大学総合政策学部教授 倉原宗孝氏

活動報告
・認知症にやさしい地域支援の会 会長 菅野不二夫 氏
・二戸健康マージャンボランティア 事務局長 西村牧男 氏
・健やかヨガ教室 代表 山川真理子 夷
・いちのせき語り部の会 代表 佐藤軍治 氏
・萩荘地区老人クラブ協議会 舩山タヅ子 氏
・新宮沢振興会 会長 岩渕式男 氏


平成25年度
元気な高齢者社会参加支援モデル事業
(一関会場)

シニアの生きがいづくり・出番の応援

高齢者の生きがいづくり・地域づくりについて学び、話し合うなど、高齢者の社会参加を応援するために、サロン、講演会、交流会を開催しました。

いわい・シニアわくわくサロン

10/30、11/12、11/26の3回開催
いわい・シニアわくわくサロンには一関市内等から約20名が参加しました。
コーディネーター役に岩手県立大学総合政策学部の倉原宗孝教授の助言・指導のもと、生きがいづくりや地域づくるり、地域が抱える課題について学び、参加者同士が話し合いを重ねました。
最初の顔合わせでは自己紹介や地域紹介が行われ、和やかな雰囲気で交流が始まりました。続いて、地域の問題や取り組んでみたい活動などを各自が普段思っていること、考えていることを書き出しながら話し合いました。
「孤独死をなくしたい」「地域の特性をもった食が必要」「伝統を伝える」「このサロンの参加者で団体を立ち上げたい」など意見が多く出されました。 また、参加者同志、各自が抱える悩みなどを話し合いました。
「介護や健康について」「お墓はだれが守るべきか」「地域の人のつながりが薄れてきていること」など身近なテーマから、「少子化問題をどう解決するか」という大きな話題まで、様々なテーマで話し合いました。
回数を重ねてワークショップを開催する中で、参加者で会を立ち上げ、継続して交流を持ちたいという意見が多く、今後は具体的な実践に向けた交流を予定するととしました。


平成25年度
元気な高齢者社会参加支援モデル事業ー現地交流会ー

南リアス線三鉄車両を貸切り、交流会を実施

3/7、三鉄車両を貸し切って、一関市と大船渡市の高齢者のみなさんが集まって、シニアわくわくサロン現地交流会を開きました

定年退職後の自由な時間を活用して、地域でのボランティア活動や仲間づくりを考えている高齢者をのみなさんを対象にワークショップ(サロン)、勉強会、講演会を実施してきまいたが、25年度の最後は、みなさんが一堂に会し、高齢者の社会参加について意見を交わしたほか、被災地の復興事業や両市で高齢者が取り組む活動事例を紹介しました。
被災地における復興活動
NPO法人夢ネット大船渡の岩城理事長から、仮設住宅で行われている手芸教室、パソコン教室、盛駅でのイベントなどについて紹介がありました。続けて、車窓から見える被災地の状況を眺めながら、明治29年の大津波に触れ、「災害は忘れられる。防潮堤は命を守ってくれるのではなく避難のための時間稼ぎ」という言い伝えを紹介しました。
その後参加者からは、一関市や大船渡市お活動事例(外国人妻への支援、高齢者によるチンドン屋活動、被災地での桜の植樹活動など)が紹介されました。

恋し浜駅
道中、恋し浜駅に立ち寄り、参加者は各自、ほたての貝殻に願い事を書いたり、「愛の鐘つき」をしました。
定年後は人を楽しませたい
岩手県立大学の倉原宗孝教授をコーディネーターに参加者の意見を取りまとめました。その中で、大船渡市でチンドン屋活動をしている山下さんに質問がありました。
「なぜチンドン屋をやろうと思ったのか?」と。
山下さんは、「定年を迎えてから、高齢者を楽しませたいという動機で始めたが、その後、全国チンドン屋大会で優勝し、一気に向上心が芽生えた」と答えました。
参加者からは、「いろんな地域の人が一堂に会して情報交換の場を持てるのは大変意義のあることだ」などの意見がありました。